かくれんぼ
いつの間にか雲に隠れていたのか月が出ている


月明かりの中、私の左手を握る女の子


少しずつ歩いて、マンションの敷地内から出た


「あ、助けてくれて…ありがとう…おばあ…ちゃ…ん?」


すると女の子はまたニッコリ笑う


「危ないことしちゃダメだよ」


そう言うと女の子は静かに消えていった


「おばあちゃん?ドコ?」


辺りを見渡すが何も見えない


月明かりが不気味な幽霊マンションだけを照らしていた


私はポケットから携帯電話を取り出す


電源入ってる…


きっと、幽霊の電磁波の影響だったのかな?






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