続きは、社長室で。2
幼馴染みという殻を破り去ったのは、拓海だった。
私のすべてを奪い去ったのも、また貴方だけれど。
何億光年も離れているように、開きすぎたキョリと心。
代々継がれて来た、あまりにチガイ過ぎる貴方との身分。
すべてがグチャグチャに絡みついて、雁字搦めだった柵。
そんな星布のような状況から、ひとつに繋がっただなんて・・・
これほど満たされても、良いのかな――?
この先すぐで、仏罰が待ち構えていたりしないよね…?
「…ん・・・」
カーテンの隙間から漏れる日差しに眩しさを感じ、ゆっくり眼を開けた。
寝ぼけ眼の私を覚醒させる、その一筋の光は朝の始まりを告げていて。
昨日の出来事は、まやかしではナイと証明してくれる。
ううん…、それ以上に私に掛かっている重みこそが証なの。
引き寄せたまま離そうとシナイ、貴方の力強い腕こそが・・・