続きは、社長室で。2
贔屓目線ではなく、本当に彼は絵に描いたような仕事人間であるからこそ。
キャンセルという珍しすぎるフレーズに、何を言おうか考えていると・・・
「たまには、2人きりでデートしよう?」
「ッ、うん…」
精悍な顔で見下げつつ嬉しい提案をされては、秘書であるコトを忘れてしまう…。
「ほら、行こうか――」
「うん、大好きだよ…?」
差し出してくれた大きな手を取ると、ニッコリ笑ってそう伝えたのだけれど。
「因みに俺は、愛してる…」
「ッ・・・」
ネイビーのストライプスーツに、爽やかなライトブルーのネクタイを締めて。
極めつけはホワイトムスクの香りと、柔らかな笑顔で煌々とする愛おしいヒト。
何よりも大切な貴方に、愛されて生きるという“願いをかなえて”貰えたね…?
【終】