続きは、社長室で。2
私は結局…、1人で何にも出来てイナイ・・・
秘書になってからの時間は、何だったのかな…?
「いやいや、お疲れ様だったね。
拓海の相手なんて、佐々木さんしか無理だけど…?」
そんな私に対し、人懐こい笑顔を見せてくれる桜井さん。
「え・・・?」
拓海の相手・・・?
「下世話な事言うんじゃねぇよ!
話が済んだら、さっさと出てけ――」
私が尋ね返す前に、拓海が彼に横槍を入れてしまった。
「ハイハイ、邪魔者は退散しますよ。
蘭ちゃん、じゃあね!」
「あ…、ありがとうございました」
言葉の真意が分からず、消化不良のままで挨拶をしたけれど。
「あとで覚えてろよ、祐史!」
「うわっ、オトコの嫉妬は嫌われるぞー?」
2人のやり取りに絆されてしまい、疑問だけが残ってしまう。
社長秘書を外れる私は、仕事を辞めるコトになるの?
それとも…、秘書課の中で配置換えになるとか…?
拓海から齎されなければ、私は何も出来ないのね・・・