続きは、社長室で。2
“俺は怒ってる”
直接そう言われて、さらにドクドクと速さを増す心拍数。
社会人のクセに、仕事を投げ出したからだ…――
「っ…、あの…、ごめん…なさ…」
視線を逸らすコトも出来ない状況で、たどたどしく謝った。
だけれど謝罪相手は眉根をピクリと上げて、ジッとこちらを見下げていて。
謝罪をし直すコトすら、憚られてしまう・・・
「ソレにムカついてんのが、分かんない?」
「え…、あ、ンンッ――!」
呆れたように吐き捨てられた言葉と、あまりに乱暴に塞がれた唇。
間髪入れずに隙間から舌を捩じ込まれてしまい、なす術もナイ私。
「んっ…ぁ…ンン――」
行為のトキに必ず入るハズの優しさが、今日は見受けられないほどで。
いつしか私の両手首は、拓海の手中にガッチリと収められていた。
「っ…ふっ・・・ん」
息つく暇さえ与えられない、貪るようなキスに囚われてしまっては。
クラクラと眩暈を起こしそうな中でも、必死に受け入れる外なかった。
ただ激しく、荒々しく、口内を容易く侵食されているのに・・・