続きは、社長室で。2
今までどんなに酷く冷たくされても、決して乱暴にはされなかった。
もしかすると、拓海なりに気遣っていたのかもしれないけれど…。
「っ…、ぁ・・・」
だけれど今日は予告通りに、息つく暇すら与えて貰えナイ…。
そのまま繋がりを待ち侘びていた身体は、拓海を容易く受け入れていく。
このトキだけが、隔たるすべてを一気に忘れさせる始まりとなるから…。
もっと深くと…、繋がりを固めるように眼前の背中にギュッと腕を回す。
「あっ――!」
ベッドのスプリング音と切ない声とが、絶え間なく共鳴していた・・・
「それで…、いなくなったワケは?」
「っ…、それは・・・」
行為のあと、まだ身体を駆け巡る余韻で頭がボーっとしている中で。
乱れた呼吸を繰り返す私を、ジッと見据えて容赦なく尋ねてくる。
“罰”を受け入れていただけで、身体はヘトヘト状態なのだけれど。
拓海にとっては、これが“罰”だったのかもしれない・・・