続きは、社長室で。2
気だるい身体をシーツで隠し、熱の引かない身体を起こそうとすれば。
拓海の手が背中へと瞬時に回り、すかさずエスコートをされた。
甘い余韻、強引に知らしめてくれたキモチ、貴方への愛証・・・
それらに包まれて、贅沢な眠りの世界から抜け出せなかったらしい。
「ごめんなさい…」
勝手に逃げ出しておきながら、挙句に仕事放棄なんて最悪だ…。
項垂れつつ視線を落として、ポツリと今さらながらの謝罪をすれば。
「謝らなくて良いよ。
どうやら“罰”が効いたみたいだし?」
「っ・・・」
私の心情を悟っているのか、ワザと茶化して窘めてくれた。
昔のようなやり取りに、それだけでジンワリと心が温まる。
アノ“罰”なら、また受けたいと思ったのはナイショね…。
「蘭、シャワー浴びるだろ?
俺は仕事してるし、慌てなくていいから」
「あ、ありがとう」
「このまま運ぼうか…?」
「なっ…、やだ――!」
妖しく一笑してシーツに手を掛け、力強い腕で身体を持ち上げられた。