続きは、社長室で。2
バタンッ――
ドアが音を立てて閉まったあと、すぐにシャワールームへ入室した。
今までは湯気や雫が充満していたのに、今日はソノ痕跡が見当たらナイ。
どうやら拓海は、随分前にココを使って仕事をしていたよう…。
「はぁ・・・」
流れ始めたシャワーに身を任せて、高ぶる鼓動を抑えようと溜め息をつく。
小さな頃の拓海は優しさの中に、どこか意地悪さを含んでいたけれど。
昔と比較出来ないほどグレードアップした今は、ソレが増していて。
これからもきっと、ドキドキさせられるだけ・・・
「っ・・・」
そんな鏡面に映る自らの姿は、行為の痕が深く刻まれていて驚いた。
紅く色づけられた“証”が、身体の中から熱を呼び覚ましていくのに…。
バタンッ――
映し出される姿に耐え切れず、シャワールームを足早に退出して来た私。
「・・・え?」
そうしてバスローブに身を包むと、視界はあるモノを一点に捉えた。
さっきまでは、無かったハズよね・・・?