続きは、社長室で。2
ホワイトムスクの香りに駆り立てられて、夢中で、必死すぎて…。
求められれば求められるほど、私も必死でその波に乗ろうとした。
「ッ…、んんっ・・・」
妖しい水音が響く中で時折漏れゆく、淫靡なほどに切ない声。
執拗なほど絡み合う舌は、さらなる熱を帯びて深さを増していく。
「ふっ…、んっ――」
さすがに苦しくなってきて、拓海の胸を叩き合図を出したけれど。
ソレが煽り立ててしまったのか、深みに嵌ってしまうように絡みついて。
「っ…――」
このままキスだけで、なけなしの平常心すら飛んでいく気がした・・・
「・・・あ、れ…?」
ゆっくり眼を開くと、いつの間にか眼前は真っ白な天井を捉えている。
「あ、気がついた?
キスしてたら気失ったんだよ、蘭」
「っ・・・」
虚ろなままの私を、ベッドの淵に腰を下ろしている彼はフッと一笑して。
今の言葉と口内に残る余韻とが混ざり合い、さらに新たな熱を生み出す。
細胞すべてが拓海以外ではダメだと、知らしめるように・・・