続きは、社長室で。2


アレは仕事関係の人だったと、ムリヤリ結論づけてしまいたいの。




これらを言葉にして菫に伝えたトキ、何かが崩れそうで怖くて・・・




そうは思いながらも、鮮明に覚えている記憶が煩わしくなってしまう。



秘書をしていた私が面識のナイ、綺麗な女性の容姿が忘れられないせいで…。




拓海の方は相当忙しいのか、会えないままに寂しいトキが過ぎていた。



合間にくれる電話やメールで、どうにか耐えている私だけれど。



ギュッと抱き締めて貰わなきゃ、アノ日抱いたモノは消えそうにないよ…。




どんどん拓海に依存して、さらに弱くなっていく自分が怖い・・・






「蘭ー、またトリップしてるぅ」


「え…、あ、そ、それで!

菫の話って、何だったの?」


クスクス笑う彼女に、ハッとして話を振ったのだけれど。




「あぁ、サークル仲間で久々に飲むから!

今週末で突然だけど、絶対参加ね?」


「うん、ヒマだから大丈夫!」


サークル仲間に会える嬉しさから、二つ返事で了承した私。




2つの歯車が、カラカラとイビツな音を立てて回り始めていたのに・・・




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