Your heart is mine
「ぁ……」
「ちょっとも―っ
何で携帯を見な…」
ァタシの言葉を
遮るように
由宇の口が
ゆっくり開く。
「こんなにも
お母さんから着信が…」
……は??
お母さん??
「いや、あのァタシは…」
「恋ちゃん、
どうしよう…。
今日、玉子の
安売りだから
早く買ってきてって
頼まれたんだけど
間に合うかな…??」
はぁ????
「玉子の
安売りなんて…」
「買わないと
八神家が
不幸になる…」
不幸!!??
「だったら
急いで行くよ!!」
不幸と言う
単語だけなのに
敏感に反応し、
勢いよく
由宇の腕を
掴み、走り出す。
何やってんの、ァタシ。