夢の、現実
「お気をつけて」

そう言って私達は深海さんと別れ、ドアの中に入っていった。





「暗い…いや、黒いな…」

ドアの向こうは真っ黒い部屋。
黒いせいか、部屋の中が暗く感じる。

奥に続くドアだけが、黒ではなく赤かった。

「多分、赤い鍵を使えば開くのかな」

そう嶺を見ると、肯定するように頷いている。

私は赤い扉の小さな鍵穴に、赤い鍵をさしこんだ。


カチッ
という音がなり、ドアが静かに開いて行く。

次の扉の部屋は眩しいくらいの白に、奥に海のように青い扉があった。

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