すれ違い
1つ屋根の下
ガチャ
「・・・お邪魔します」
あたしは両親をなくした。
家で1人、兄弟も居ない。
祖父方も居ないあたしは1人ぼっちだった。
寂しくて、毎日、泣いていた。
しかし、1本の電話が入った。
「おばちゃん、琴菜ちゃんのママのお友達なの、良かったらうちにおいで?」
誰だか分からない、誰を信じて良いのか分からない。
目の先真っ暗だったあたしだが、取り敢えず、救われると思い、そう、そのおばさんの言うとおり、この家へ来たわけだが。