あたしの秘密
こうしてあたしは、紗世のところに通った。
紗世とはいろんな話をした。
あたしが通っているここは、有名な音楽大学の寮生用の、ホールだということがわかった。
紗世は20歳でここに留学に来ていること。

家族の話もした。

紗「お母さんはあなたのせいで亡くなったなんて考えすぎよ。きっとお母さんは、いつも一人にさしてしまったあなたに、悪いと思ってたんでしょ?だから娘の晴れ舞台には、無理をしてでも行きたかった。そうじゃないの?」

それを聞いてあたしは、胸のモヤモヤがとれた。


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