キャッチャーミット。
幸せな日々。

昼休みのサッカー

「めっちゃ面白かったでな。
てか、リオなルイ役違う女優さんがよかったって思うんよ。」

小学校に入学してもう6年と5ヶ月。
6年生にもなれば1年生の記憶があんまりなくて
アタシはというとアイツと出会った時のことなんて全然覚えているわけがない。

時既に遅し。

心にしまった恋愛感情。
少しは期待してしまうけれど、
アイツに見せてる今のアタシの性格はもう無理だろう。

でも好きな気持ちは変わらない。

人間ってのはややこしくてしょうがない。



そして、今、昼休みであり廊下で友達とくだらない話をしている。
あー、サッカーしてるなぁ。とか言いながら。


「わかるわぁ。あの人性格悪いんやろ?
てか健一君が可哀想やで。」

で、今のそのくだらない話は今流行っている月9のドラマの話。
なかなかイケメンの俳優さんがでているから見ている。

「やでなぁ。ルイも先生と結婚なんかすんなよ。
健一が可哀想やわホンマに。」


何故かドラマに入り込んで話をする。
ま、楽しいからいいんやけど。


「あ、そういえばさリオ。
イッチャンとヒロカとユキミ等が
明日から昼休みクラス全員で遊ぼうって言ってたで。」

「あーええなぁ。何するんやろ?サッカーかな。男子もおるんやろ?」
「…なんちゃう?全員って言ってたし。郁とかも楽しみそうやったし。」
「あー郁美好きそうやなぁ。」

なんて言いながら楽しんで昼休みを過ごした。
…男子。リオが言った一つの言葉に少し動揺してしまった。
あいにくリオは気づいてないみたいだからよかったものの、
アイツのことを考えてしまった。

…アタシはアイツのことを思いながら、
昼休みが終わるあと5分、運動場ではしゃいでる一人のアホを見ながら
リオと喋ってた。
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