今日から執事
◆第一章 新入り執事
「うわ…。これ、家か?」
それが桐谷真斗の素直な感想であった。
いや、おそらく一般庶民の人なら誰でもそう思うだろう。
この、とてつもなく大きな家…いや。
屋敷を目の当たりにして、真斗は心底ビビっていた。
こんな所で働いていけるのかどうか不安で仕方がなかった。
何故こんな事になったのだろうか。全ては親父のある一言から始まった。
そう。
真斗がここに居るのは何を隠そう、あのバカ親父の所為なのだ。