夏空
夢空
「……脩??」
いるわけ…ないか、
やっぱり、
夢だったのかな??
諦めて帰ろうとしたとき、
「咲乃!!」
あたしを呼ぶ、
脩の声が聞こえた
振り向いた途端、
脩の匂いに包まれた
甘くて優しい
脩の香水の匂い…
「…脩なの??」
「ごめんな、1人にして…」
「……ッ、バカ脩!!
会いたかったよ…」
脩の顔を見たかったけど
どんどん溢れる涙で
顔を上げられなかった
「…咲乃、顔を見せてよ」
無言で顔だけ横に振ると
脩はあたしの顎を持ち上げて
唇を重ねた
「俺も会いたかった」
そう囁きながら――――