【短編】『愛してる』なんて言わないで
ホントの気持ち
それから他愛もない話して優菜は帰って行った。
もうすぐ康太が来る。
緊張するな…別れ話するって………
そろそろ康太来るころかな?
ーピンポーンー
康太かな。
あまり、扉を開けることに気乗りはしないが、話さなければいけないので仕方なく扉を開けた。
そこに居たのは、満面の笑みで立っている康太だった。
「この間大丈夫だった?」
康太が心配そうにあたしに尋ねてきた。
”大丈夫じゃない”なんて言えば別れが言えなくなる。
だからあたしはあえて
「大丈夫」
と答える。
本当は気付いて欲しいよ。
あたしの中にはあなたしかいないのに。
あなたの中には今、誰が住んでいますか?
やっぱり本命の彼女にしか気持はありませんか?