【短編】『愛してる』なんて言わないで
女子はみ~んな茶髪。
あたしも。
そして康太も。
今さら康太のこと持ち出してもしょうがないのにね。
それから、自己紹介をして、いろいろ話してお開きになった。
「千緩ちゃん?ちょっと、話さない?」
あたしに話しかけてきたのは、あたしと同い年の、松田直輝(まつだ なおき)くん。
「うん、いいよ」
「じゃあ、近くの公園行こうか」
「そーだね」
あたしたちは近くの公園のベンチに座った。
「なんか、元気なさそうだけど、俺の気のせい?」
「この合コンあたしが頼んでやってもらったんだ
彼氏とね、別れようと思ってて…」
なんであたし今日会ったばっかりの人にこんなこと話してるんだろう。
「そっか、原因は?話したくなかったら話さなくていいからね?」
「あたしって2番目の女なの。彼にとって」
「2番目?」
「そう2番目」