捨て猫
苦々しい表情をした先輩は、
ベンチのあたしの隣にドカッと腰を下ろした。
下を向いたまま訊ねる。
「なー、なんで俺引っ込められたんだろ…」
あたしは濡れタオルをその首に当てながら
「そんなに落ちこまないでください…
出てない3年生もいるし、きっと疲れてる先輩を休ませてるだけですよ」
と、わざと明るく答える。
すると先輩は顔を上げ、
「…そうだよな、
2年の俺が試合に出られてるだけでもありがたいんだよな」
自分に言い聞かせるように呟いた。
ベンチのあたしの隣にドカッと腰を下ろした。
下を向いたまま訊ねる。
「なー、なんで俺引っ込められたんだろ…」
あたしは濡れタオルをその首に当てながら
「そんなに落ちこまないでください…
出てない3年生もいるし、きっと疲れてる先輩を休ませてるだけですよ」
と、わざと明るく答える。
すると先輩は顔を上げ、
「…そうだよな、
2年の俺が試合に出られてるだけでもありがたいんだよな」
自分に言い聞かせるように呟いた。