捨て猫
「あ~もう、せっかくセットしたのにっ」
先輩のせいでトップが崩れかけている。

「悪かったって。じゃあ何かお詫びにおごってやるよ」
席を立つ先輩。
「もー、超偉そー!」
そう言って立ち上がると、そこには笑って右手を差し出す先輩がいた。
あたしは、その大きな手に左手を乗せ、ギュッと握った。
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