捨て猫
「千晴とは1回別れたけど、ぶっちゃけあいつとやるのは気分がスカッとしたし、あいつはオレにすげぇ惚れてたみたいだから、告ったらいいよって言われて…そっからずるずる付き合ってた。まわりの奴らにはラブラブですってことにしといたけどな。でもやっぱこれじゃだめだと思ってソッコー別れた。それから女は全部切って、ちゃんと恋をしようって思ってた時に里那に優しくされて…」

そういえばあたし、先輩が別れた時に慰めたっけ…

「練習の時から気になってた。お前はいつも優しくて気配りができて、いい子なんだなって思ってた。ほかにも里那のこと好きなヤツは何人もいて、とられたくないって本能的に思った。こんな気持ちは久しぶりだった。っつーか、ここまで純粋に好きだと思ったのは里那が初めてだった」
< 54 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop