呪術書


 「緑音、あたしは大丈夫だからっ!!心配しないで?」

 あたしは笑ってみせる。

 あたしだって怖いよ・・・逃げたい。でもね、みんないなくなっちゃうなんて・・・

 嫌だからっ!!

 「++++++++++++++++++詠唱完了っ!!」

 「っ!?・・・」

 体の中から・・・何かが抜けるかんじが・・力が・・・入らない!?

 「空っ??どうしたんだよ?おいっ!!」

 陸が言う。どうしたっていわれても、力が入らないんだよ・・。

 「うぐっ・・・」

 !? 緑音っ?どうしたの?気分悪いの??

 「う・・うぅ・・・」

 緑音っ!?どうしたの??

 「緑音っ!!どうしたんだ?」

 カズが緑音を支える。

 「なんか・・・なにかが・・あたしに入ってきた感じがして気持ち悪くて・・」

 「さっきの呪術と何か関係があるんじゃないのか?」

 優が腕を組む。

 「でも・・・もしそうなら、緑音には、呪術が使われている場所がわかるって事?」

 「うーん・・・」

 みんなだんまり。失敗しちゃったかな・・・

 「はっ!!嫌な感じがするっ!!」

 「え??どこから?」
 
 あたしが聞く。

 「もしかしたら、緑音の勘にまかせれば・・・」
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