呪術書
●呪探し
あぁ・・・・なんなの・・?これ―・・・
「嫌ぁぁぁぁぁぁぁっ―・・・」
緑音が叫んでる。
「うっ・・・」
あたしは目をそむけてしまう。あたしたちが目の前にみたのは―・・・
飛び散った肉片。そして―・・・人間の臓器。どれが心臓なのかも分からない。
「まに・・・あわなかった・・・」
誰の肉片で、誰の臓器なのかも・・・・
それはまるで地獄絵図のようだ・・・。折り重なる無残な死体。とても見ていられな
い。ここにたくさん人がいたのはまちがいないだろう・・・。
「陸・・・どうしよう、あたし・・・どうかなっちゃいそう・・・」
「俺もだ・・・。こんな・・・」
緑音はカズにしがみついたまま動かない。
「うそだろ・・・・?」
優は放心状態だ。
みんな・・・。こんなのみたら・・・このまま先に進むなんて・・・・できないよ
ね・・・
「みんな・・・もう、やめよう・・・。このままいけば、もっと悲惨なものを見るこ
とになる。ここからは・・・個人の自由だよ・・・」