呪術書


 「イヤァーっ!!っこないでぇ・・・いやぁ・・・!!」


 女生徒の叫び声がする。中庭??みんな窓をのぞいて絶句・・・


 あたしも人ごみをかき分けてまどをのぞいたら―・・・・


 「っ!?あれはっ・・・朝見た・・物体・・・・」


 その物体はゆっくりとその女生徒に近ずき何かを唱えている・・・・


 「空っ・・・・あの本を・・・・・・」


 またあの声・・・今ははっきりきこえる・・・


 「いかなきゃ・・・・・」


 「いかなきゃって・・・どこへ?????」


 緑音があたしに問いかけている。でもあたしにはきこえなくて・・・


 無我夢中で中庭へむかった。怖いはずなのに・・行きたくないけど・・


 行かなきゃ行けない、助けなきゃいけないという気持ちのほうが強かったから・・・


 「空は??どこにいったんだ?」


 優が緑音に聞く。


 「空が・・・行かなきゃって・・もしかして、あの化け物のとこに・・・」


 「化け物ってなんだよ?」


 「窓・・・見て・・」


 緑音が指さす。


 「っ!?なんだあれは・・・」


 固まる優。


 「空が・・行ったのか?あの化け物のとこに・・・」


 陸が震えた声で言う。


 緑音が頷く。


 「空が危ないっ!!俺中庭行ってくる!!」


 「俺も行くっ。」


 優が言う。


 「あたしも!」


 3人は走り出した。


 
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