スマイル〜最後の一瞬も〜

そう言って、病室の先生は
帰っていった

病室には、わたしとお母さん
そして、先生

重い空気が、流れる


その重い空気を、断ち切りたくって
わざと明るい声を出す

「2人とも、暗くなりすぎ!」

「お・・おぅ!」

「あっ!そうだ!交換日記!はい!」

「おぉ!サンキュー!次は、俺だな!」

「当たり前でしょ〜2人しか、やってないんだから!」

「あっ…そうだな!」

「亜矢音」

「ん?」

「さっき、たすけて・・・って、言ったでしょ・・・」

「言ったよ…寝ぼけてたんだよ〜」

もう、誰にも
助けは求めない

決めたんだ・・・
誰かに、助けを求めたら
弱い自分が、どんどん出てきちゃうから
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