ユウキ
 高そうなアイスはその熱気に溶けてしまいそうだ。

「じゃあそれでいいんだな。決めたな?」

「シュウはなに食う?」

「俺はいらねーよ。アイス、あんまり好きじゃねーし」

「ああ、虫歯でアイス食っちゃって泣いたんだっけ。で、それがトラウマなんだっけ。かわいいとこあるよな、シュウは」

 かっと顔が熱くなる。僕のバカ。どうして話しちゃったんだ、こいつに。

「うるせえ、お前だって雷怖いくせに」

「あれは誰でも怖いだろ。つーか雷の話するな。あそこが痛い」

 タケシはオナニーしていて、フィニッシュを迎える寸前ででかい雷が鳴り、びっくりしてブツを思いっきり握ってしまったらしい。それ以来雷が恐ろしくてしょうがないそうだ。
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