心の詩

花火

夏の夜
花火に火をつけ
儚い想いの面影
目に映る
眩しく飛び散る火の花が
途切れないよう
たくさんたくさん
手にとって
散っていくあの夏の火を
紛らわした
線香花火に火をつけて
儚く短い命の花を
大事に手にとり
散っていくあの夏の日を
今夜もう一度呼び覚ます
小さな音を立て
終わりへ急ぐ火の花見つめ
散っていくあの夏の日に

さよなら告げた。
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