chance
あのクソガキ共のせいで、だいぶ時間を無駄にしちまった

追い掛けた道を引き返し、来た道を戻って私のパラダイスへ向った

久しぶりに走ったせいで、息があがっちまって苦しいゼッ……

途中休憩をいれながら、トボトボ歩いて

やっと、パラダイス会場が見えて来た

後少し

頑張れ私!!

逸る気持ちを押さえながら、やっとの思いでパラダイス会場に着いた

来たよぉ〜

私のジョニーズ〜戻ってきたわよぉ〜

会場に入った瞬間

———シ〜ン———



イソイソと、片付けが始まっていた


おいおい父さん……

あんたに同情するよ…

みんな冷てぇーじゃねぇか!

大物俳優が亡くなったんだぜっ?

こんなに早く終わらすなんて……

なんて卑劣な奴等なんだ!

父さん……私が敵をうってやりますぜっ!


『あらあんた、帰ったんじゃなかったの?』

母さん……あんたもひでぇ女だぜッ

私『どうして告別式終わってるの?こんなに早く……父さんがかわいそうだよ…』

ちきしょー……



逢った事ねぇ親父だけど、こんなの可哀想過ぎて涙がチョチョギれるぜっ……


母『あんた何言ってるのよ!一週間もの間してたのよ!今日が最終日だったの!』


私『…………』


こらぁ〜クソ親父

私の涙を返しやがれ!

メチャクチャ大事にされてるじゃね〜か!


あんたが羨ましいゼッ…



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