偽装☆ROMANCE [中編]
『…え、は?』
あの人はますますぽかーんとしてた。
でもそんな顔も、かっこよく見えて来ちゃって。
私は半ば強引に羊のケースに入ったホッカイロを渡して
『あ、じゃあ、そういうことで…っ』
そう言って立ち去ろうとした。
でも…
『…あ!待って!これ、君のでしょ?寒くないの?』
そう聞かれたんだけど
私は振り向くことも出来ずに
『大丈夫で―す!』
急いで階段まで逃げた。
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