偽装☆ROMANCE [中編]


『…え、は?』



あの人はますますぽかーんとしてた。



でもそんな顔も、かっこよく見えて来ちゃって。



私は半ば強引に羊のケースに入ったホッカイロを渡して



『あ、じゃあ、そういうことで…っ』



そう言って立ち去ろうとした。



でも…



『…あ!待って!これ、君のでしょ?寒くないの?』



そう聞かれたんだけど



私は振り向くことも出来ずに



『大丈夫で―す!』



急いで階段まで逃げた。


< 10 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop