偽装☆ROMANCE [中編]


私がうつむいて考えてると



「なーんで落ち込んでんの?あたしの好きな人なんて知りたくないって〜?」



と由良ちゃんがわざとらしく言ってきた。



でも、そうだよね。
昔の彼氏のことなんて、言うべきじゃないか!
由良ちゃんは前に進もうとしてるんだから!



「ち、違うよ!」



「てかさ、綺良は好きな人いないの?」



由良ちゃんはわくわくした目でこっちを見てる。



「は?わ、私!?」



やだ。
一瞬「あの人」がよぎった。



「そうそう。なんかいっつもあたしばっかりこ―ゆ―事言ってる気がするんだけど。」



「え、だっていないもん!」



好きな人 なんていないよ
ただ、少し気になって…



「うそだぁ〜!隠さないで教えなさいよ―!気になる人とか少しはいるでしょ―!?」



そうそう。気になって…
ってちが―うっ!



「―っ///だーからいないってば!」



なんで暑くなるの〜!?



「あ、赤くなった!やっぱいるじゃん絶対〜!お姉ちゃんに隠すなんてひど〜い!」


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