偽装☆ROMANCE [中編]
「お願いっ!綺良!ね?」
そう言って顔の前で手を合わせてる。
いや、何でもするって言ったけど…
そーゆー意味じゃなーいっ!
「な、何言ってんの、由良ちゃん!無理無理無理っ!冗談言わないでよっ」
「本気だよ!一生のお願いだからっ!ね!綺良、いいよね?…うぅっ」
また、お腹が痛くなっちゃったのか、その場にうずくまってしまった。
「お願い…綺良っ…」
うずくまりながら、少し涙目で私を見つめてくる。
そう。私は昔から、由良ちゃんの『お願い!』に弱い。
それに、苦しそうな由良ちゃんにきつくあたる事も出来ない。