偽装☆ROMANCE [中編]
「いや〜!でもやっぱあの3回転は楽しかったな〜☆」
全てを制覇したからか、来たときよりも清々しい表情の暁名さん。
一方私は…
「そ、そだねっ…!」
すでに由良ちゃんでいることが、無理な気がしていた。
しかも、何も進展してないし!(多分。)
「でもさ〜ジェットコースターも楽しかったけど、由良の叫びっぷりもよかったよね。」
「は?さ、叫んでないから!」
「いやいやいや…めっちゃ叫んでたし(笑)!」
思い出したのか、大笑いしてるし…。
でも笑った顔も綺麗だな…。
って、何考えてんだろ///!
てか…
「ちょっと!笑いすぎじゃない!?人が叫んでんの見て笑うとか暁名ちゃん悪趣味ぃ〜!」
「あれ?そんなこと言っていいの〜?あーあ、痛いな〜」
そう言って出したのは左手だった。
私がジェットコースターであまりにも強く握ってたから、赤くなっちゃってる。
「わ…。それは…ごめん…」
何だか急に、申し訳なく、手を繋いでたことも恥ずかしく思えてきて、うつむいちゃった。