偽装☆ROMANCE [中編]
向かい合う形で座った私達。
暁名さんは私と目を合わせようとしない。
もう!せっかくもう少しで聞けるとこだったのに!
と思ったんだけど。
「…わぁ!綺麗…!!」
観覧車から見える景色が、すっごく綺麗で。
夕日がどこまでもオレンジ色に染めてて。
この景色を暁名さんと見れただけでも、私は幸せだな、と思った。
ふと、暁名さんの方を見ると私を見て微笑んでて。
「叫ばなくてすんで、よかったね?」
なんて優しく言われるから、思わず赤くなっちゃった。
「由良。さっきのことだけど。」
暁名さんは、まっすぐ私を見てくるから、逃げちゃだめだと思った。
「うん。」