偽装☆ROMANCE [中編]




























「俺、好きな人いるんだ。」

















「うん。」











暁名さんの瞳に、吸い込まれそう。


































「今、俺の目の前にいる人。」














オレンジ色の夕日に照らされて、暁名さんはまっすぐに、そう言った。


























「…うん。」






















そっか。 やっぱりね。



暁名さんは、由良ちゃんのこと好きだったんだ。



良かった……な。





















「…で?」





「……で??」





「返事…は…?」















返事は…。





もちろん…。

























「あたし…も。好き。」


























そう言うしかない。





これが、由良ちゃんの気持ちなのか、私の気持ちなのか、わからなくなっていた。





< 59 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop