偽装☆ROMANCE [中編]





そして、観覧車を降りた私達は、手を繋いで歩いた。





これだけで、もう十分。





でも、一つだけ、確認したいことがあった。





「暁名ちゃ―ん。」



「なぁに―?」



「私達ってさ―、恋人?だよね?」



「え///?そ、そうでしょ!?」



そっか。

良かった良かった。

由良ちゃんとの約束は果たせたね。



「ふふ♪なら、いいんだ!今日はありがとう!」



にこっと笑う私。



「何言ってんの〜?変なの〜っ」



今日は楽しかったよ。



「い―の!あ、暁名ちゃん、ちょっと私トイレ行くっ!」



「ん〜。じゃここで待ってんね?」



繋いだ手を離す。



「うん!」





ばいばい、暁名さん。





ずっとその手を、繋いでいれたらよかったのに。


















私は、トイレに行くふりをして、その場を離れた。


< 62 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop