偽装☆ROMANCE [中編]
そして、観覧車を降りた私達は、手を繋いで歩いた。
これだけで、もう十分。
でも、一つだけ、確認したいことがあった。
「暁名ちゃ―ん。」
「なぁに―?」
「私達ってさ―、恋人?だよね?」
「え///?そ、そうでしょ!?」
そっか。
良かった良かった。
由良ちゃんとの約束は果たせたね。
「ふふ♪なら、いいんだ!今日はありがとう!」
にこっと笑う私。
「何言ってんの〜?変なの〜っ」
今日は楽しかったよ。
「い―の!あ、暁名ちゃん、ちょっと私トイレ行くっ!」
「ん〜。じゃここで待ってんね?」
繋いだ手を離す。
「うん!」
ばいばい、暁名さん。
ずっとその手を、繋いでいれたらよかったのに。
私は、トイレに行くふりをして、その場を離れた。