偽装☆ROMANCE [中編]
「…っ!?」
なんで…っ?
話、聞いてたよね?
「わかった…わかったから、もう泣かないで。」
暁名さんは、優しく微笑んで、頭をぽんぽんしてくれた。
「俺もね?泣かせるつもりじゃなかったんだよ?だから…ごめん。」
「…なに…が?」
「実はね、俺初めから知ってたんだ。」
そう言ってにやっと笑う。
え…まさか……
「由良じゃなくて…綺良、だよね?」
…頭がついていかない
つまり……
「からかってたんですか…?」
そういえばさっき、携帯で由良ちゃんと話してた…?
なんで気づかなかったの?
バカみたい…
また、ぽたぽたと落ちる雫。
「ち!ちがうちがう!!からかってなんてない!ほら、コレ見て!?」
少し顔をあげて、ぼやける視界で見てみると…