偽装☆ROMANCE [中編]
俺はその場から、不自然にならないように辺りを見ていた。
そうしてる間にも体はどんどん冷えていって、必死に「寒くない」と言い聞かせてもガチガチと震えてくる。
いいなぁ マフラーしてる奴。
きっと あの子 もしてるだろうな…。
あ、あの子っていうのは、俺の今好きな人のことね?
多分、見た感じ俺とタメだと思う。
毎朝同じ時間帯に電車で見かけるようになって、初めは何も気にしてなかった。
ただ、その子はいつも一人で、男っ気がないってゆ―か、見てて危なっかしいってゆ―か…。
そもそも、すっげ―かわいい顔をしてるわけ!
毎朝満員電車なんて、痴漢とか大丈夫なのかよ!?みたいなさ。
ってこんなこと考える俺の方が危ないって(笑)?
ま、そんな訳でいつの間にかどっぷりはまっている俺が居て。