偽装☆ROMANCE [中編]
でも、このことは誰にも話したことがない。
だってそうだろ!?
好きな人は、毎朝駅で見かけるあの子…。
な―んて言ったら、絶っっ対からかわれる!
かと言って俺、今まで自分から積極的に行動したことなんてないし?
いつも、付き合う子が積極的だから、俺なにもしないし。
で、なぜかいっつも『呆れた』って離れてくんだけどね?
そんな訳で、この気持ちは多分「好き」なんだろうけど、実ることはないなって自分で確信してたわけ。
はぁ〜 と白いため息をつき、ふと横を見た。
「…ぁ」
あの子 とばっちり目が合った。
偶然だってわかってんのに、心なしか、体温上がってる気がする俺。
…今日も居たんだ。
って当たり前だよな!
学校行くんだから!
あーぁ。やっぱあの子も暖かそうにしてたな〜。
いいな〜マフラー。いいな〜手袋。
でもこれは、自業自得か!
と 思っていたら。