偽装☆ROMANCE [中編]
始業式の長ったらしい挨拶が終わって、いよいよクラス替えの紙が配られる。
もう、皆のテンションは最高潮なわけ。でも俺は珍しくおとなしい…
「なんだよ暁名〜。お前なんか珍しくテンション低くね?一番騒ぎそうなのにな!」
後ろに並んでる友達が話しかけてくる。
そーなんだよ!
なんでテンション低いかって!?
だってどう転んだってあの子と一緒になれるはずかないからだよ!
「俺だって低いときくらいあるから!」
そして、回ってきた紙をそいつに渡す。
「…いや〜なんか緊張すんな!どれどれ……お!おぉ!暁名!一緒のクラスじゃん!!やったな♪」
はしゃいでる奴ら皆がどうでもよく思えた。
「…そうだな…」
「うわっなんだその態度!お前も喜べよ―っ!!」
がしっと肩を組まれる。
もう…どうにでもしてくれ。
今日くらいは…
テンション低くてもいいよな…?
きっともう二度と会えないんだからさ…。