偽装☆ROMANCE [中編]
「ちょ〜っと暁名さん!?詳しくお話って…おわっ!?」
抵抗する力もなく、肩を組まれたまま教室に入った俺は、思わずそいつを突き飛ばした。
「おっおい!?暁名さ―ん…」
もう友達の声なんて聞こえてなくて。
俺が向かうのは、その机だけだった。
「ねぇ!」
目的の机の前に立って、その席の人に話かける。
「…はぁ?」
そう言って、携帯をいじっていた顔を上げた瞬間俺は叫んでいた。
「やっぱり!!君っ…!!」
そう。その席にいたのは…
まさしく、あの子 だった。