偽装☆ROMANCE [中編]
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「…で。何も聞かずに別れたってわけね〜。」
羊を眺めながら言う。
「おう…」
よくよく見てみれば、外見はほんっと―に!瓜二つだけど、なんか、こう…雰囲気が全く違かった。
多分、メイクもしてなかった気が…。
さっきはつい動揺したけどな。
「暁名ちゃんて…馬鹿だね?」
はぁ、とため息をつかれながら言われた。
「あ、やっぱり分かっちゃう〜!?そーなの、こいつ馬鹿だから☆」
こいつ、うぜえ。
「お前は黙ってろ!で、由良はこの羊の持ち主のこと知ってんの?」
そう!それが知りたかったんだよ、俺は!
「あったりまえじゃん☆だって、その子多分…」
「多分!?」
「あたしの妹だから♪」
そう言って親指をぐっ と上げる。