偽装☆ROMANCE [中編]
「あーきーなちゃん♪」
由良がにこにこして近づいてくる。
「はいはい、何?やっと紹介してくれる気になった?」
これは、この1ヶ月間の俺の合言葉。
どうせまた駄目なんだろうけど。
「うん!いーよ?」
「はいはい、で用事は…。っは!?今、お前…」
いいよ って言った!?
「何よ〜その顔。嫌なら別にいいや〜。じゃあねん暁名ちゃ…」
「いやいやいやいや!ごめんなさい!お願いします!」
「…しょうがないなぁ〜。ちゃんと、焼肉おごってね?」
にっこり言う由良。
その顔ですらあの子に見えちゃって、最近やばい。
焼肉おごるなんて初耳だったけど、快諾するしかなさそうだった。
「…任せろ(泣)!」