5番目の★彼氏クン


扱いは亮太とほとんど変わらない。


なのに好きって気持ちがあるかないかだけで……全く別の存在になる。


「和輝ー」

「何だよ?」

「私のこと好き?」

「好きだよ」

「どれくらい??」

「これくらい」


和輝は腕を使って、頭の上で丸を作ってみせた。


「それだけ?」

「…本当は手で表せないくらい好き」

「やったー」


はたから見たらバカップルみたいかもしれない。

でも、違う。


気持ちがないの。



満たされたように思ってる。

でも、心のどこかが泣いてる。

ぽっかりと穴が空いてるみたい。


亮太じゃないとダメ……



「私、そろそろ眠いや」

「じゃあ俺帰るな。
会えてよかった。おやすみ」


「おやすみ…」
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