人気No.1のおブスなキャバ嬢の話し
中学時代(モテ度40)
14歳になった尚子は『アイプチ』を手に入れた。
ノリで貼り付けた瞼は大変不自然で、友達や先生から笑われたが、気にすることなく続けていた。
中学に入り、バレー部に入った尚子の背はぐんぐん伸びた。
ブスではあっても、大人っぽい顔をしていた尚子は、
身長が170に限りなく近付いた頃には
中学生を相手に勝負することをやめていた。
学校では『ノリ瞼』などと、妙なあだ名をつけられていた尚子だったが
アイプチを使い続けたことで、洗い流した後に瞼にうっすらと二重のラインが残るようになったのだ。
家では暇さえあればヘアピンを使い、その消え入りそうなラインをなぞり続け
努力の末、ノリづけをしなくても一日くらいはなんとか二重でいられるという
極プチ整形をやり遂げたのだ。
ブスには変わりなかったものの、目の印象が変わると随分と雰囲気が変わった。
そこにメイクを施せば、地味な尚子の顔は、みるみるうちに「まぁまぁ見れる顔』になった。
そう、化粧というのは絵を描くこととよく似ていた。
背が高く痩せ型の尚子は顔さえまぁまぁであれば、地元の不良高校生から声をかけられるレベルなのだ。
尚子はナンパをされることで、自分の美意識を高めていった。