人気No.1のおブスなキャバ嬢の話し

仮に熟年離婚などとなった場合、その先をどう生きていくのか。

夫となった相手から飽きられ、女性の対象でなくなり浮気されながらもその証拠を押さえることができなければ満足な慰謝料もろくに貰うことはできない。

不幸にもそのような未来に遭遇した時のことを考えれば
ただルックスが良くて経済力と下心のあるだけの男など、なんの頼りにもならないのだ。

その頃にはキャバクラでのNo.1であり続けた過去など、なんの効力も持たない。

目指べきは、下心の塊のような金持ち男ではない。

女を容姿や性の対象、子孫を残すための道具などと考える男と一緒ななってはいけない。

金を生み出す能力を持つ男であり、尚且つ人間の能力に惚れる男。
性欲などは二の次という方がよりよいだろう。よくいえば学者タイプ、悪く言えば頭だけで生きる、柔軟性にかけるタイプとも言えるかもしれない。


つまりは尚子は能力の高い女にならなければならない。

向上心を持ち、それを磨き続けながら夫を男としてではなく、共に生きる永遠のパートナーとするべきではないだろうか。

自身の存在価値が家政婦などになってしまったら、恐ろしいことこの上ない。

男とは、勝手な生き物でありそれは本能であるからして、ある意味での諦めと覚悟を持たなければ夫婦関係などが成り立つことはない。

しかしそこで我慢し続ける忍耐強い女と、家庭に収まることが拷問のようにしか感じられない女がいる。

紛れも無く、尚子は後者だ。




< 25 / 29 >

この作品をシェア

pagetop