こい花火。
月明かりで見えた目の前の男の顔を見てとっさに息をのんだ。




「綺麗……」




「……は?」



思わずそう呟くと周りの空気が変わった。


やばっ……。何言ってんの私!?




「ご、ごめんなさい。その……、自殺しようとかで飛び下りた訳じゃないからっ」


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