永久のMelody
やっと海翔が笑い終わると、雰囲気も段々と険悪に。

「えと…ご、ごめんなさい…」

今まで固まってたそいつは、まだ軽く目を見開きながら言った。


「や、別に。その曲、俺の前で吹かなきゃ良いから」

随分と俺様発言だなってのは一応自覚しときながらも、冷めた目で見下ろした。

俺より幾分も背の低いそいつは、俺を見上げながらコクリと小さく頷いた。


「邪魔して悪いな」

フルートを返して踵を返した。
「ちょ…ったく…ゴメンな、」


謝った海翔は心底心配そうな顔をしてまた俺についてきた。


「なぁ、龍…もしかして、さっきの曲が前言ってた…」

「…だったら?」

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