永久のMelody
…確かに。
実際あんな近くで見るのは初めてだったから、あの雰囲気に圧倒された。
話しかけられて見上げたその人は、物語に出てくる王子様のようで。
もしかしたらそれ以上。
苛立ちを隠さずに見下ろすその姿は怖かったけど、誰から見てもわかるくらい、
甘いオーラを解き放っていた。
染めてるわけでも無さそうな、それでいてふわっふわな栗色の髪に。
男の人にしては大きくて切れ長の瞳。
だけど強い意思を感じる、男の人らしい瞳だった。
そんな瞳を縁取る、くるんと上向きの長い睫毛。
鼻は筋が通っていて、形の整った綺麗な唇…。
少し着崩した制服は元からあった色気を益々際立てていた。
しかも、私なんかより遥かに高い身長!!!
少なくとも頭1つ分以上は確実にありましたよアレはッ
………うん、確かにね。
めちゃくちゃカッコいい。
何度も言うけど、実際、見た途端にキラキラしたオーラが…っ
薔薇と言うよりは、百合みたいな感じの…
いや、白薔薇??
その時は呆気に取られていて、全く気づかなかったけど。
今思えばとてつもなくかっこ良い。