短編オムニバス「平和への言葉」
これが、起爆装置。
これを時間になったら押せばいいんだ。
ほんの少し、勇気を持って押せば、後は簡単。
意識する間もなく、俺の背中にしょったたくさんの爆弾が爆発する。
俺は、痛みも感じる間もなく吹き飛ぶことができるだろう。
俺の周りにいる、たくさんの人々を道連れにして。
そうとも、一人で死ぬ訳じゃない。
恐い事なんてない。
沢山の人達が一緒にいってくれるんだ。
ひとりぼっちで死ぬ訳じゃない。
恐くない!
俺は、呪文のように言い聞かせた。
「恐くない、一人じゃない、恐くない、一人じゃない」
いつの間にか、声に出して呟いていたようだった。
これを時間になったら押せばいいんだ。
ほんの少し、勇気を持って押せば、後は簡単。
意識する間もなく、俺の背中にしょったたくさんの爆弾が爆発する。
俺は、痛みも感じる間もなく吹き飛ぶことができるだろう。
俺の周りにいる、たくさんの人々を道連れにして。
そうとも、一人で死ぬ訳じゃない。
恐い事なんてない。
沢山の人達が一緒にいってくれるんだ。
ひとりぼっちで死ぬ訳じゃない。
恐くない!
俺は、呪文のように言い聞かせた。
「恐くない、一人じゃない、恐くない、一人じゃない」
いつの間にか、声に出して呟いていたようだった。